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2022.12.26

Recruit

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出来ないからこそ続けられる。挫折から始まったCMディレクターの道

演出を考え、具体的に映像に落とし込んでいく「ディレクター」という職業。学生時代から映像制作に携わり、2017年にTYOへ入社して現在CMディレクターとして活躍する小林 哲也に、仕事に対する想いを聞いた。

Profile
小林 哲也 2017年、新卒入社。
「WHOAREYOU」にて、CMディレクターとして活動中。高校で映像と出会い、そこから映像の道に進むことに。意外性がありコミカルな作風を得意とする。

もともと、CMディレクターになるつもりはなかった

現在「WHOAREYOU」にて、CMディレクターとして活躍している小林。しかし、学生の頃はCMディレクターを目指していたわけではなかったという。

「最初はCMディレクターではなく、クリエイティブディレクターやプランナーという、広告の企画自体を考える仕事に就きたかったんです。映像の“制作現場”もとても好きだったので、制作会社でありながら企画できるチャンスもあるTYOなら企画と現場仕事の両方できるところがいいと思って入社しました」

そんな小林が、現在の「CMディレクター」という仕事に定着するまでには、どのようなストーリーがあったのだろうか。

「WHOAREYOUに所属すると、まずはじめにCMの企画を考えなくてはいけない時期があります。そのときに、運良く僕の企画がすぐに通って、それが15秒のテレビCMの企画だったんです。そしてプロデューサーから“やってみる?”と機会をいただき、そのままディレクターもやらせてもらうことになりました」

通常、CMディレクターを目指す人は、メイキング映像を撮ったりWEB用のCMを担当したりと、順序を経てテレビCMまでたどり着くのが王道ルートだ。だから小林のこの機会は、またとない大抜擢。クライアントも有名な企業で、気合いを入れて望んだ。しかし……。

「全然うまくいかなかったんです。僕はおもしろいCMが好きで、この企画もおもしろい系のものだったんですが、撮影も編集も終えてプロデューサーに見せたとき、ぴくりとも笑ってくれなかったんです。ショックだったのは、僕自身も笑えなかったこと。おもしろいと思えなかった」

演出の圧倒的な知識不足を感じたという小林。「学生のときも映像をやっていたから、大丈夫だろう、なんならみんなを驚かせてやるとすら思っていたんですけど、全然ダメで」と苦笑する。

そこでの悔しさをバネに、より良い演出をするにはどうしたらいいか、次から次へ挑戦を繰り返すようになり、気がつくとCMディレクターになっていた。

自分の個性や色を求められるところが、ディレクターの醍醐味

CMディレクターは、前述のように企画から入ることもあれば、企画を広告会社(代理店)から受け取り、演出から担当することもある。どちらかといえば後者の方が割合は多い。ディレクターという職業の醍醐味について、小林はこのように語った。

「ディレクターは、最終的なアウトプットの責任がとても重い仕事。企画がよくても演出でダメにしてしまうこともありますし、逆に言うと企画を想像以上のものにもできます。演技の間、音楽の入れどころ……。アウトプットにおけるディレクターの影響力の大きさに、どんどんのめり込んでいきました」

そして「CM」という媒体の魅力も、大きいのだという。

「ドラマや映画は見たいと思って見ますけど、CMってきっとあまり見たいものではないですよね。まったくこっちを向いていない人を振り向かせる勝負をするところに、やりがいを感じますね」

ディレクターに必要な 「好きなものを把握する能力」「言語化能力」「粘り強さ」

CMディレクターとして経験を積む小林に、ディレクターに必要なスキルを聞いてみると、まずはじめに「自分が何を好きなのかを把握する能力」という答えが返ってきた。

「自分が好きなものを“ちゃんと理解する”って難しいと思っていて。自分の好きなものなんてわかるよ、と思うかもしれませんが、それをより細かいレベルで突き詰めていくことが必要だと思います。“おもしろい”ひとつとっても、どういう“おもしろい”が好きなのかをちゃんと理解する。その能力はディレクターにとって必要ですね」

小林が考える、CMディレクターの一番いい仕事の形は、「この人に頼んだら、こんな仕上がりにしてくれそうだな」という期待をされること。そのためには、自分の色を持つことが欠かせない。そしてそれには、自分が好きなものを理解し、アウトプットすることが必要なのだ。

ふたつめに、小林は「言語化能力」を挙げる。

「ディレクターは、伝える仕事です。クライアントが言いたいことをお茶の間に伝えるのもそうですし、それを実現するために、スタッフに自分の狙いを伝えることも重要。制作段階では、カメラマン、照明、音楽、タレントや演者の人に何度も何度も演出コンテを説明するんですけど、そのときに、どういう映像にしたいのかを明確に言語化しなくてはいけません。“なんかこんな感じで”だとうまくいかないですから」

その「言語化能力」を鍛えるために、小林は日々、自分の好きな映像や漫画などの作品を人に魅力的に伝える練習をしているのだという。短い尺で人に話すことには、その作品に対する理解力が試される。

最後に小林が挙げたディレクターのスキルは、「最後まで諦めない粘り強さ」だった。新人の頃に上司にもらった、「企画や絵コンテなど、一つひとつの過程で全力を出すことは重要だけれど、現場でそれ以上におもしろいことがあれば、絵コンテ通りにこだわる必要はない」という言葉がきっかけだという。

現場でよりおもしろいものがあったら、それを生かす。撮影現場や編集などの各フローで、どうやったらおもしろくなるかを最後の最後まで考え続ける──。

「スキルについては全部、自分に言い聞かせているところもあるんですけどね」と小林は笑う。

TYOは、バッターボックスに立てるチャンスがある

TYOに入社して6年。小林が入社してよかったと思うことは何なのだろうか?

「プロダクションの中でTYOは大手なので、チャンスがたくさんあるところがいいなと思います。ディレクターにとって一番難しいことは、認知してもらうこと。TYOの案件は大きいものが多いので、知ってもらうチャンスがたくさんありますね」

でも、と彼は続ける。

「でも、僕にとってTYOに入社して一番よかったことは、佐藤渉さんという師匠に出会えたこと。業界トップで走っている人が上司としている環境は本当に刺激的です」

チャンスがある、尊敬できる上司もいる。TYOに入社してよかったと話す小林に、最後に学生へのメッセージを聞いた。

「クリエイティブを目指している人って、自分が一番おもしろいと思っていると思うんですよ。僕もそうだったんですけど、入社してみて“僕なんて全然ダメだ”と思いました。でも、一度折れてもTYOにはバッターボックスに立つチャンスがたくさんあるので、立ち続けていると、少しずつ成長できていることを感じます。TYOという舞台をうまく使って、世の中に知ってもらうチャンスはたくさんあると思うので、ぜひみなさん飛び込んできてください」

自分の力を試してみたい人も、大きな仕事をして有名になりたい人も。ぜひ、ディレクターとしてTYOに飛び込んで、挑戦を続けてみてほしい。

(取材・執筆 あかしゆか

小林 哲也の実績ページはこちら

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